クラウスの憂鬱。
__酷い風だなぁ…
大きなモンスターが映る液晶から、カーテン越しの暗闇に目を向ける。
そういえば、ニュースで『何十年ぶりの強さの台風』だなんて言ってたっけ。
夕方から降り出した強い雨も相まって、余計に騒がしい夜になってしまっている。
まぁ…だからといって、眠れないだとか、そんな可愛らしいことは決してないんだけれど。
少し困るのは、いつも頼りないオンラインゲームの回線が、強風でさらに頼りなく、不安定になってしまうことだろうか。
先程から反応が遅い画面がなんだか怪しい。今、またここで回線落ちしてしまったら。
『また落ちたw』
『くらおおおおおおお』
『クララ居なくない?w』
『くらおくんの霊圧消えましたね』
なんて、チャット欄にはお決まりの言葉が並ぶんだろうな。
と、ぼんやり考えたその時だった。
!!!!!
アパートの外壁を叩きつけるような、そんな音だった。
不意を疲れて、少し心臓が跳ねた。
「…あ。そうだ。」
ベランダに、アレ出しっぱなしだったな。
さっきから、びゅうびゅう吹く風音のあとに決まって、あっちへゴロゴロ、そっちへゴロゴロ聞こえていたのはアレが転がっていたようだ。
重い腰をあげ、少し身震いして慎重にベランダへの戸を開けた。
タイミングがよく、今は風が思ったほど強くはなかった。
部屋の明かりで照らされている足元以外は真っ暗で、探し物を視界に捉えるため、懸命に目を凝らす。
手の届く範囲にそれがあるのを確認して、ホッとした。
__割れ…てなかったか
手は届いたものの、そこそこ身を乗り出したせいで半身以上濡れてしまった。
でも、これが割れてしまうほうが一大事だもんな。
連日の雨で溜まりに溜まってしまった山の中からタオルを引っこ抜き、ぐるりと包み込むように丁寧に拭く。
泥で汚れただけだったようで、拭き取った面には自然と頬が緩んだ自分が見えた。
そう、これは俺の大切な、大事な…
花瓶
※少し前の台風で、ベランダにある花瓶が飛んだって話から作った、ママンの悪ふざけ捏造ストーリーです。
それを踏まえた上でどうぞ!!
↓↓↓
優しいCuroちゃんはちゃんと花瓶の話を覚えていたんだね(●´ω`●)
ん…???
∑(^o^)カビーン
さぁ、みんなも定型文に入れてみてね!(*´ー`)
深夜テンションで失礼致しました。
゚+.ス+.Zzzo(σω-)。。oOィ+.
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